
新日本プロレス退団に至った理由
〇今考えても、新日本プロレスを去るという決断は難しいものではなかった。
レスリングキャリアを始めたばかりの頃から、日本に行くのが夢だったんだ。1992年、衛星放送を観られる友達の家でWCWのPPVを観たのを覚えてる。
そこで橋本(真也)や殺人医師のスティーブ・ウィリアムズやテリー・ゴディーを見て感動したよ。カナダは圧倒的にWWEのテリトリーだったから、日本から来た彼らは物凄くリアルに見えたんだ!だから92~01年にかけて、俺はジャパニーズ・レスリングの大ファンだった。
そして俺がレスラーとしてのトレーニングを始めた瞬間から、俺のゴールは日本で試合をすることだった。
実際、俺はそこで名を上げられたように感じている。俺はエディ・ゲレロやクリス・ジェリコ、ディーン・マレンコと同じルートを辿り、世界を飛び回るレスラーになって、チャンスを掴んだ。これが俺のメインの目的だった、成し遂げたんだんだ。俺はNJPWと上手くやれたと思っているし、NJPWもまた俺のことをとてもよく扱ってくれたよ。
ただ、今はもう次に進む時だと感じたんだ。彼らは俺のことをメインイベント・ガイとして見ていなかった。彼らもかつては「トップになり得る存在だ」と思っていてくれていたようだが、そんな選手はいくらでもいる。
俺は会社のためにどんどん高みに昇り、成功を追い求めていくタイプの人間だから、もし彼らが俺をフルタイムのメインイベンターとして見ていないのなら、自分の意思でここを去るという決断をしたんだ。
Impactレスリングを選んだ理由
⚫俺がImpactの他に関心を持った唯一のオファーは、新日本プロレスからのものだった。だからそれを読んではみたが、やはり残りたいとは思えなかった。自分の中ではもう決めていたんだろうな。
実は名前は出さないが、他にも様々な団体からオファーを受けていたんだ。それぞれの団体の全てが観たくて、PPVやTV、インターネット・ショーも沢山チェックした。その中でもImpactはレスリングに焦点を当てている分、俺には優れて見えた。
生まれてこの方、俺はプロレスラーになりたかったんだ。スポーツエンターテイメントに反論するつもりは毛頭無いが、それでも俺はプロレスリングをしたい。だからこそ、彼ら(インパクトレスリング)がレスリングとチャンピオンシップをフォーカスしている点はとても意義のあることだ。俺にとっては、あれこそプロレスリングだ。
(ちなみにエルガンは元々ドン・キャリスやスコット・ダモールと友人関係にあり、新日本との契約が切れたタイミングで自ら電話をしたとのこと。なお、契約期間内の交渉等の不義理はしていないそうです)
新日本とImpactのマネジメントの違い
⚫本当にただ一つの違いとしては、Impactには分厚い”言語の壁”が無いことだ。新日本は対話にはとてもオープンだったが、ランゲージバリアを前に、彼らが本当に聞き入れてくれるとは思えない。
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彼らは意見を聞いてはくれるだろうが、毎回毎回実際にそれらを取り入れてくれるとは限らないんだ。そこがImpactと新日本の違いであり、Impactを選んで良かったと思う点だ。
Impactでの仕事は本当に”チームとして取り組む”ものだと感じている。勿論新日本が完全にそうでなかったと言うつもりは無くて、ただチームの雰囲気が違うだけなんだが、Impactでは皆がリーダーとして、様々な意見を出し合うことができる環境が整っているんだ。
ジョン・モクスリーが参戦直後に電撃戴冠したことについて
⚫全く驚かないよ。新日本はいつだって「Oh,我々の新しいオモチャ(new toy)が来たぞ!コレで遊んでみよう!」なんて調子だからな。だからモクスリーがNJPWに向かうと聞いた瞬間から、こうしたことが起こるとわかっていた。
〇新日本プロレスは新しいオモチャこそが好まれるような場所になってきた。俺は最早新しいオモチャではない。彼らのやり方は誰かに目をつけては団体に呼び込み、タイトルベルトを巻かせるというものだ。実際、ジョン・モクスリーはUS王座を獲得している。
ただ、誤解しないで欲しい。彼はこれから沢山の注目を集めるだろうし、素晴らしいレスラーだ。彼がWWEに行く前、俺達は多くのショーを共にこなしたが、その頃から彼は特別だった。
だから彼がもたらすものを過小評価する気はサラサラないし、皆にそういう風に勘違いしてもらいたくない。だが彼は確かにそこでデビューし、チャンピオンシップまで獲ったんだ!彼らはクリス・ジェリコをも連れてきて、インターコンチネンタル王座を獲らせていた。
もう一度言っておくが、彼らには才能がないとか、自分の方が上だとか言ってる訳じゃない。どうも新日本が「この男が新しいオモチャか、しかも○○○(※3文字の団体名)から取ってやったぞ」と考えているように感じるという話をしているだけだ。
新日本にいる時間が長いほど、新しいオモチャ達のために俺が押し下げられてしまうような気がしていた。だからこの決断はお互いの為だと思ったんだ。
幸いなことに、俺は日本のファンの皆に好まれるレベルのパフォーマンスが出来たと感じているし、彼らは俺にまた戻ってきて欲しいと思ってくれているように思う。(今回の退団は)新たな見通しを得て、新鮮な興奮を取り戻そうというタイミングだっただけだ。もしも遥か先、俺が日本に戻ることを決意したとしたら、そこにチャンスはあるだろう。
(エルガンは8月24日の大日本プロレス後楽園ホール大会で関本大介との対戦が予定されています)
(From: 〇Interactive Wrestling Radio 19.06.05
⚫Wrestling inc podcast 19.06.06)
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